2012年5月17日 (木曜日)

やっぱり楽しい時代劇!

 昨年12月に『水戸黄門』が終了してから民放のレギュラー枠での時代劇放映が消滅し、時代劇フリークの筆者としては寂しい限りですが、現在、北海道では日中に『大岡越前』(主演:加藤剛)と『暴れん坊将軍』(主演:松平健)が再放送されているので、これを帰宅後に録画で楽しむことができます。
 再放送の番組は多くがフィルム撮影で、音声がモノラルの場合もありますが、こと時代劇に関しては絶対に昔の番組の方が面白い!
 その最大の理由は、悪役の面々が充実していることでしょう。故・成田三樹夫氏は別格としても、「悪代官」「悪徳商人」では故・川合伸旺氏()や故・菅貫太郎氏(中央)、ヤクザの「親分」では井上昭文氏()、同じく「兄貴」では中田博久氏など、メイクと衣装の効果もあって誰が視聴しても一目で役柄が分かる圧倒的な存在感を示しています。画像からも「越後屋、お主も悪よのう」という台詞が聞こえてくるようではありませんか。

Villains

 ついでながら、やはり時代劇は制作費が高くついてもフィルム撮影の方が合っているように思います。ビデオ撮影の明るい画面はリアルというより妙に嘘臭く感じるのは筆者だけではないでしょう。
 時代劇で主流の江戸時代物は初期の仕事人シリーズなどを除くと起承転結の筋書きが明確で、安心して見ていられます。もちろん、見せ場のクライマックスはラストのチャンバラシーンですが、細かく見ると主人公の立場によってスタンスに相違があるのが興味深いところです。
a.悪人一味を懲らしめるが殺生せず法の裁きに委ねるパターン(例:水戸黄門)
 黄門様は助さん格さんを存分に暴れさせ、相手に圧倒的な実力の差を思い知らせてから、最後に印籠を出して「恐れ入りました」と平伏させます。相手を殺生せずに屈服させ以後の裁きを法に委ねる姿勢は、さすが中国にも聖人君子と伝えられた水戸光圀公というべきでしょう。
 なお、捕物帳系の時代劇は殺陣シーンの後、御白州のシーンがクライマックスとなっている場合が多く、殺生せずに法の裁きに委ねるパターンに分類できますが、『遠山の金さん』のように悪人一味を打ちのめした上に自ら証人と裁判官を兼ねて死刑を宣告するのは酷過ぎますよね。
b.悪人一味を懲らしめて止めを刺すのは配下に委ねるパターン(例:暴れん坊将軍)
 松平健の演じる八代将軍吉宗も悪人一味をさんざんに打ちのめしますが、よく見ると吉宗はほとんどが峰打ちに留めているのに対して、影供の二人の御庭番はスパスパと斬りまくっています。ここまでは剣術の腕前の差というべきでしょうが、最後に残った1~2名の首謀者に対しては自ら手を下さず「成敗!」と命じて御庭番が止めを刺します。
 高貴な人間は自ら手を下さないということなのでしょうが、生き残った一味も用人連中は御家断絶で浪人、用心棒やヤクザは召し取られて打首獄門という悲惨な運命が待ち受けているはずです。
c.悪人一味を自らの手で一人残らず始末してしまうパターン(例:長七郎江戸日記)
 水戸黄門や暴れん坊将軍と同じ貴種流離譚なのですが、桃太郎侍や松平長七郎は身分を開示しても悪人一味に開き直られ、止むを得ず手を下さざるを得ない流れになります。高貴な身分といっても将軍や御三家と非公認の一門では、それだけの差があるということなのでしょう。
 もちろん、剣術の腕前が人並みはずれているという自信もあるのでしょうが、悪人一味は全員斬り殺されてしまい、最悪の結果となります。
d.悪人一味に対して集団で殺害に及ぶパターン(例:大江戸捜査網、必殺仕事人)
 高貴な身分という権威や腕利きの配下、あるいは超人的な剣術の腕前がない場合は、悪人一味に対して集団で立ち向かう流れとなります。ただ、大江戸捜査網の場合は一応、老中が任命した隠密同心なのでまだしも、必殺シリーズは間違いなく犯罪行為に該当します。
 こうなると勧善懲悪といえるのかどうか疑問ですが、このパターンでは悪人一味を成敗する主人公も「死して屍拾う者無し」の悲劇的な最期を迎えることになるのは当然の帰結でしょう。

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2012年5月13日 (日曜日)

無題

20120513

柴田 高明 マンドリン コンサート (於:奈井江コンチェルトホール「奈井江町文化ホール」)

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2012年5月12日 (土曜日)

決戦!豊平代理戦争…

 北海道内のスーパーストアは、本州資本のイオングループ(イオンショッピングセンター、マックスバリュ、札幌フードセンター、ポスフール、ザ・ビッグなど)と地元資本のアークスグループ(ラルズ、福原、ふじ、東光ストアなど)が次々と中小チェーン店を傘下に納め、これに生活協同組合コープさっぽろを加えた三大グループが鎬を削る状況が続いています。
 同じグループに属していても各系列店によって異なるコンセプトがあるようで、例えば「札幌フードセンター」なら「利便性がよい立地で営業時間が長い小規模店が主力」、東光ストアなら「極端な安売りはないものの品質の良い生鮮食品を揃えた中規模店が中心」といった特徴は、一般消費者にも何となく理解できるでしょう。
 さて、自宅からは若干距離があるため月に数回立ち寄る程度だったのですが、筆者の居住する札幌市豊平区内に「東光ストア」と「札幌フードセンター」が隣接している箇所があります。開店は旧「札幌東急ストア」であった前者の方が早く、数年前に隣接する商業施設も含めた大規模な建て替えを行い、さらにアークスグループが買収して「東光ストア豊平店」となって仕入れやポイント制度の共通化も行なわれ、相応の集客力を誇っていました。
 これに対して屋内駐車場併用複合店舗の後者ですが、開店時にキーテナントの一つであった「VIVAホーム」が撤退して以来、テナントの入れ替わりや郊外型大規模商業施設との競合もあり、近年は今一つパッとしない客入りが続いていました。それが毎日低価格を売り物とするディスカウント店「ザ・ビッグ豊平店」に衣替えし、巻き返しを図ったのです。
 そして新装開店日の5月12日、対する「東光ストア豊平店」がチラシを打って破格の大特売を実施し全面戦争となったので、さあ大変!筆者も朝9時の開店めざして出掛けたのですが、「東光ストア豊平店」では何とか駐車場に入れたものの、既に行列が店外に及んで入場制限が掛かっているではありませんか!ここまで凄まじい光景を目にしたのは、石油ショックの頃のトイレットペーパー騒動以来でしょうか。
 一方、「ザ・ビッグ豊平店」の方は、かなりの人だかりとなっていたものの、店内には入ることができました。ただ、レジの行列は凄まじく、結局、何も購入せずに一端帰宅したのですが、「東光ストア豊平店」の特売目玉商品は昼頃に再訪した際も全てたっぷりと並べられていたので、チラシに記載されていた制限個数を超えても出血覚悟で放出し続けていたものと推測されます。このほかチラシに記載されていない商品についても、仔細に見ると「東光ストア豊平店」の方が「ザ・ビック豊平店」より2円程度安く設定されているなど、裏側では相当神経質な情報戦が展開されていたのが窺えました。
 このように当日の見た目の集客は「東光ストア豊平店」に軍配が上がったと思われるのですが、中・長期的にみると、目立った特売商品の設定はなくとも常に他店よりも概ね安いと感じさせるディスカウントストアの「ザ・ビック豊平店」と価格面で競い続けるのは厳しいような気がします。
 一般消費者にとってはうれしい話ではありますが、この両者の「豊平代理戦争」の行方から目が離せません。

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2012年5月 8日 (火曜日)

二度と悲劇を繰り返すな!

 今年も全国各地の大学で無垢な新入生が騙されてマンドリン部という一度踏み込んだら二度と更生できない悪の道に入ってしまう悲劇のシーズンとなりました
 新入部員の皆さん、悪いことはいいません。退部するなら今のうちですよ。完全に頭のイカレたOB・OG、入門者を金蔓としか考えない楽器店やレッスンプロなど数々の畜人鬼どもが君達を食い物にしようと、てぐすね引いて待ち構えています!
 おそらく君達の理性も感性も、いや人生さえもマンドリンという異常な世界によって狂わされてしまうことになるでしょう…。そして来世は地獄に堕ちること疑いなしです。心より御冥福を御祈りします。

 さて、そのような阿鼻叫喚の異常な世界とは全く無縁の健全な当サイトですが、一つ憂慮していることがあります。
 実は、北海道内の某大学(マンドリン部あり)で新入部員が急性アルコール中毒のため病院に救急搬送され、意識不明の重体になっているという痛ましい事件が起きてしまいました。このサークルは体育会系でしたが、他人事とは思えません。
 今日の昼のニュースで事件が起きた「お花見」の現場の映像を視ましたが、そこには焼酎のペットボトルや缶チューハイの山が…。筆者が戦慄を覚える点は、ここにあります。
 もちろん、今回の被害者は19歳ということなので、酒を飲むことも飲ませることも不法行為に該当します。
 しかし、筆者が学生時代の「新歓コンパ」では、ビールで乾杯した後、焼酎ではなくて日本酒(それも二級で最安値の合成酒)が出されることが常でした。もしも強要する酒がビールであれば、腹が膨れてしまうので人事不省に陥る前に物理的に飲み続けることが不可能となります。また、日本酒であれば、子供の頃から酒が大好きだったなどという特殊な人間を除き、飲み慣れない人に強いれば匂いだけで気分が悪くなって早い段階で吐いてしまうこととなり、ある意味で安全だともいえます。
 これに対して焼酎は芋焼酎や麦焼酎を除くと口当たりがよく、ジュース類との相性も抜群で、しかもアルコール分が高いという厄介な存在です。それを酒の初心者に大量に飲ませれば、どういう深刻な事態を招くか、大学生にもなれば頭で理解できるはずでしょう。
 マンドリン部に入って人間らしい心を失ってしまうのは入部を決断した本人の責任でもありますが、そんな新入部員であっても前途ある若人の命を奪うことは絶対に許されません。彼らが無事卒業し、汗水たらして馬車馬のように働いて税金を納めてくれなければ、筆者の楽しい老後の生活も成り立たなくなるのです。
 コンパをやるなら日本酒でこれが、せめてもの新入部員に対する情けというものでしょう。
 最後にゲロの後始末をする覚悟もない人間が酒を強いるなっ!と強調して筆を置きます。

Xunkuan主者、民之唱也、上者、下之儀也(主なる者は民の唱なり、上なるものは下の儀なり~君主というものは民衆の唱導者であり、上級生は下級生の手本である~『荀子』巻第十二・正論篇第十八より)

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2012年5月 6日 (日曜日)

とうとう満開だ♪

20120506

 咲く花は 移ろふ時あり あしひきの 山菅の根し 長くはありけり  大伴 家持

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2012年5月 5日 (土曜日)

ここにも咲いた

20120505

 しきしまの やまと心を 人とはば 朝日ににほふ 山ざくら花  本居 宣長

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2012年5月 3日 (木曜日)

悲しき千島桜…

20120503

 君が爲 花と散りにし ますらをに 見せばやと思ふ 御代の春かな  加納 諸平

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2012年5月 1日 (火曜日)

もうすぐだ!

20120501

 むかしたれ かかる櫻の 花を植ゑて 吉野を春の 山となしけむ  藤原 良經

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2012年4月29日 (日曜日)

リストラ社会の行き着く果て

 せっかくのゴールデンウィークだというのに関越自動車道で大惨事が発生し、本稿執筆時点で7名が死亡、2名が重体、11名が重傷となっています。
 昨晩22時過ぎに石川県のJR金沢駅前を出発して東京に向かっていた大型バスが群馬県藤岡市の関越自動車道藤岡ジャンクション付近で道路脇の遮音壁に激突した事故ですが、原因は運転手の居眠り運転でした。警察は自動車運転過失致死傷容疑で捜査に着手し、運転手を逮捕するもようですが、この事故は典型的な労働過重による人災でしょう。当然、バス会社の管理体制が問われることになるでしょうし、それ以前に「運転手は1名で」と指定した格安旅行会社の責任も追及されるべきだと思います。
 バブル経済崩壊の後、企業はリストラという名の人減らしに血眼になり、その風潮を小泉構造改革による規制緩和が正当化しました。労働組合などはとうの昔に有名無実化し、労働行政は無策に等しい状況です。
 しかし、今、極限まで人減らしを推し進めた弊害が全国各地で表面化しています
 例えばJR北海道では、かつての「冬こそJR」というキャッチコピーはどこへやら、ちょっとしたアクシデントで遅延や運休に至るのが日常茶飯事となっており、看板列車であるはずの寝台特急などは定時に到着する方が珍しいようになってしまいました。ここ一年間に限ってみてもポカミスによる停車駅通過やオーバーラン、勤務中の読書など気の緩み、整備不良による機器故障、初動対応の拙さによるトンネル内車両火災等々、一部JR貨物による脱線事故まで含めると枚挙に暇がありません。
 その原因を突き詰めると、極限まで人員を効率化して目一杯業務を受け持たせていることによる個々の職員のストレス蓄積によるものであることは明らかです。
 旧・日本国有鉄道には何時もお茶を飲んで将棋ばかり指しているような労働効率の悪い人材が溢れていましたが、いざ「大雪だ」とか「人身事故だ」となると直ちに人海戦術で復旧に当たるといった余裕もありました。また、問題のある職員も多かった半面、「保線の神様」と呼ばれるような職人肌の職員も多数いて鶴嘴一つで路盤の微妙な不具合を修正し、私鉄から乗り入れた運転士が「国鉄線に入ると車両の揺れがピタリと止まった」と舌を巻いたなどの「神話」が数多く残っているほどです。
 仕事は余計なことを考えたり、遊び半分で不真面目に行なってはならないと思います。
 ただ、時間的にも金銭的にもほとんど余裕がない状態で人間を働かせ続けると、やがては敗戦直前の日本軍のように戦う前に自滅を余儀なくされることになるでしょう。そうなってからでは遅いのです。

Xunkuan僅存之國危而後戚之。亡國至亡而後知亡、至死而後知死(僅かに存するの國は危うくして而る後に之を戚ふ。亡國は亡に至りて而る後に亡を知り、死に至りて而る後に死を知る~かろうじて保たれている国では危機に陥ってからそれを心配する。亡国の場合は滅亡の時が来てから滅亡することに気付き、死に際になってから死ぬしかないことに気付く~『荀子』巻第十一・彊國篇第十六より)

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2012年4月25日 (水曜日)

頑張れ!NHK大河ドラマ(下)

 残る抗争の各勢力の配役は、役者としての存在感も無く、演技も話になりません。
 まず天皇家ですが、せっかく伊東四朗が白河法皇を好演(怪演?)したのに、続く鳥羽上皇(三上博史)と崇徳天皇(井浦新)が軽くて良い人過ぎるので、両者の対立の深刻さが感じられないのです。白河法皇は待賢門院璋子を猶子として孫の鳥羽天皇に入内させましたが、崇徳天皇は待賢門院が白河法皇と密通して生まれた不義の子と疑われ、鳥羽上皇から「叔父子」(子であるのに本当は叔父)と呼ばれて忌み嫌われました。
 これが後に崇徳天皇が譲位させられて「治天の君」ではない上皇に棚上げされ、ついには保元の乱を招いて流罪に至る根本原因となります。崇徳上皇は自ら怨霊となることを宣言して非業の死を遂げ、その呪いが武家政権の成立という形で成就して日本精神史・宗教史上の一大トラウマとなるのですが、それだけに双方とも灰汁の強い役者を選んで灰汁の強い演技をさせなければならないところでしょう。
 そんな経緯がありながらも鳥羽天皇との間に五男二女を儲けた待賢門院は誰もが妖婦と認める美形で腹黒さを表現できる女優を配する必要があるし、彼女と対立する寵妃・美福門院得子の配役にも相応の重みと演技が要求されます。それが壇れいと松雪泰子ではホームドラマにもなりません。
 次に清和源氏の棟梁・源為義(小日向文世)は余りにも弱々しくて情け無さ過ぎる!少なくとも平忠盛を演じる中井貴一に位負けしない役者を配するべきだし、嫡男・源義朝を演じる玉木宏にも背丈や声質で完全に圧倒されています。
 このように対立軸を構成する10人の主要人物のうち半数の5人に存在感が無いのでは、ドラマの筋が非常に理解しにくいものになってしまうでしょう。
 一方、松山ケンイチを取り巻く平氏の関係者はというと、相変わらず台詞棒読みの上川隆也(平盛国)、架空の人物を無理に演じる加藤浩次(兎丸)、ハスキーボイスの深田恭子(平時子)など現代ドラマそのままで、時代考証や風俗考証が活きて来ません。さすがに中村梅雀(平家貞)は歌舞伎役者だけあって時代に溶け込んで見えますが、逆に彼らの中では浮き上がっています。
 今後のドラマの展開で注目すべきは、源義朝と平清盛の双方から寵愛を受ける常盤御前と、平清盛と対立する後白河法皇ですが、前者を演じるのが武井咲では期待できそうにありません。一方、後白河法皇を演じる松田翔太はなかなかのもので、松山ケンイチも今までと同じ演技で相手をする訳にはいかないでしょうね。ドラマの本筋とは関係無いのにあれだけ格好よく長時間登場させた西行(藤木直人)を舞台回しにどう活用するかもポイントになるでしょうか。
 ちなみに筆者が思いついた即効性のある梃入れ策は、女性陣も全員史実どおり引き眉・鉄漿にさせて恐い物見たさのキモカワ系の線を狙うことだけです(完)。

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